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エコー式高調波発生自由電子レーザーの初のレージング

Nature Photonics 6, 6 doi: 10.1038/nphoton.2012.105

自由電子レーザーは、X線波長において超高輝度および優れた横方向コヒーレンスを示す動作に成功している。さらに改良を進めるための次の目標の1つに、フルコヒーレンスがある。明白な方法として、良好な時間コヒーレンスを示す従来型光源を用いて、自由電子レーザー相互作用をシードする方法がある。今回我々は、エコー式高調波発生方式を利用した自由電子レーザーの初のレージングについて示す。この方法は短波長での(X線領域でも)コヒーレントレージングに非常に有望である。実験は、135.4 MeVの電子加速器と、一連のアンジュレーター磁石からなる増幅器を組み合わせた試験施設で行われた。シード光の第三高調波で自然放射の約100,000倍の利得のレージングが達成された。この測定結果は、典型的な指数関数的増大と優れたスペクトル特性に加えて、良好な強度安定性を示している。

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