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超低しきい値電気励起量子ドットフォトニック結晶ナノ共振器レーザー

Nature Photonics 5, 5 doi: 10.1038/nphoton.2011.51

高効率低しきい値小型半導体レーザー光源は、高速通信、情報処理、光インターコネクトの分野における多くの用途向けに研究されている。最良の端面発光レーザーや垂直共振器面発光レーザーは、しきい値が100 µAのオーダーであるが、散逸するパワーが多すぎるため、多くの用途、特に光インターコネクト向けとしては実用的ではない。光学的に励起されるフォトニック結晶ナノ共振器レーザーは、最先端の低しきい値レーザーである。しかし、実用化には、これらのレーザー構造体を電気的に励起する手法が開発されなければならない。今回我々は、ガリウムヒ素中の量子ドットフォトニック結晶ナノ共振器レーザーを実証する。このレーザーは、イオンインプランテーションで形成された横方向p–i–n接合によって励起される。最高150 Kの温度で、連続波レーザー発振が観測されている。また、観測されたしきい値は、50 Kでわずか181 nA、150 Kで287 nAである。これは、あらゆるタイプの電気励起レーザーについて観測された中で、最低のしきい値である。

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