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ランダム分布帰還型ファイバーレーザー

Nature Photonics 4, 4 doi: 10.1038/nphoton.2010.4

<p>不規則な増幅媒質中での多重散乱を利用してコヒーレント光を発生させるランダムレーザーのコンセプトは、近年大きな注目を集めている。 今回我々は、レイリー散乱によって動作するミラーレス開放型共振器をもち、ラマン効果を通して増幅されるファイバーレーザーを実証した。このファイバー導波路形状によって、横方向閉じ込めと事実上一次元のランダム分布帰還が実現され、スペクトルが狭く、通常のレーザーに匹敵する効率と性能をもつガウス型に近い安定したビームが発生する。ファイバーのガラス構造体内の不均一性によるレイリー散乱は、極めて弱いため、提案しているランダム分布帰還型レーザーの動作や特性は、従来型のランダムレーザーや通常のファイバーレーザーと大きく異なっている。</p>

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