In This Issue

高エネルギー電子

Nature Photonics 2, 9 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue68320

レーザー航跡場加速器によって、卓上に載るほど小さい強力電子ビーム源の実現という、かなりエキサイティングな可能性がもたらされる。今月号では、N Hafzらが、これらの装置から極めて高エネルギーの電子を得る方法を示している。プラズマ中を通過する非常に短く強い光パルスによって、プラズマ波が生じる。この波は、電子をトラップして相対論的エネルギーにまで加速することができる。高品質ビームの生成は、プラズマ密度、集束レーザースポットの大きさ、パルス長をはじめとする多くの実験パラメータに依存する。Hafzらは、幅広いパラメータにわたってシステムを研究し、ギガ電子ボルトの電子バンチを発生できることを示している。例えば、長さ1 cmのヘリウムプラズマに50 TWのパワーで35 fsのレーザーパルスを集光することにより、150 MeV~870 MeVのエネルギーの電子が発生した。そのような高エネルギー電子が見事に生成したうえに、ビームは非常に安定で再現性があった。

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