In This Issue

量子情報の保護

Nature Photonics 2, 8 doi: 10.1038/JnphotonInThisIssue67809

量子世界でコンピューティング、通信、計測などのタスクを効率よく実施するためには、量子情報キャリアを破壊的なデコヒーレンス効果から保護する手段がおそらく必要であろう。今月号では、山本俊らがこの目的を達成する光学的方式を実証している。もつれた光子対のうち1個の光子が、雑音に強いデコヒーレンスフリー部分空間に符号化、ならびにデコヒーレンスフリー部分空間から復号される。この方式のロバスト性と実現可能性は、光ファイバー通信チャネル上でのもつれ状態の高忠実度配信を通して実証されている。今回の実証にはもつれ光子対が利用されたが、この方式は多光子もつれにも応用可能であると、研究者らは述べている。

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