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非相反的超高速レーザー書き込み

Nature Photonics 2, 2 doi: 10.1038/nphoton.2007.276

<p>感光性は、光合成や写真撮影から光データ記憶や超高速レーザー書き込みに至るまで、多くの現象や応用に関係する材料特性である。均質媒質中では、感光性とこれに対応する光誘起材料改質は、光の伝搬方向を逆にしても変わらないと一般的に考えられている。今回我々は、フェムト秒レーザービームの方向を+<I>z</I>から–<I>z</I>へ逆転させると、+<I>y</I>および–<I>y</I>方向に沿ってビームを移動させたときにLiNbO<SUB>3</SUB>結晶に書き込まれる構造が鏡面対称になることを示す。したがって、非中心対称性の媒質では、光の伝搬方向が逆向きになると異なる材料改質がもたらされる可能性がある。これは、非相反的感光性という新しい光学現象の初の証拠である。我々は、この効果を光圧とそれに伴う熱流の観点から解釈しており、結果として均一な高強度照射下で反転対称性のない均質媒質中に温度勾配がもたらされたと考えられる。</p>

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