Letter

六角形グラフ上での実験的な量子高速到達

Nature Photonics 12, 12 doi: 10.1038/s41566-018-0282-5

量子ウォークは、量子計算プロトコルの強力な核心部分になるもので、さまざまなシミュレーションや最適化タスクを加速する大きな潜在能力がある。際立った例の1つは、継ぎ合わされた木グラフ上で発展する量子ウォーカーで、古典的なランダムウォークよりも高速な到達性能が実証されている。しかし、その実験的実行は、非常に複雑な配置をした、指数関数的に増加する数のノードを含むので難しい。今回我々は、ノード数が多項式的に増加する、代替構造を提案する。我々は、フェムト秒レーザー直接描画技術を使い、量子フォトニックチップ上で幾何学的にスケーラブルなやり方でそうしたグラフを作製することに成功した。我々は、深さが8層の最大160ノードのグラフ上で二次元量子ウォークを実行して、量子高速到達を実験的に実証し、最適到達時間とネットワーク深さの間の線形な関係を実現している。今回の結果は、古典的には手に負えない複雑な問題における量子加速へ、スケーラブルな道を開く。

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