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非回折性空間–時間光シート

Nature Photonics 11, 11 doi: 10.1038/s41566-017-0028-9

非回折光ビームは、形状とスケールを変えずに自由に伝搬する。回折広がりを防ぐ単色ビームには二次元の横断方向プロファイルが必要であるが、一次元に限定される横断方向プロファイルを得るための相応の方策はない。今回我々は、時間自由度を利用して、非線形性も分散も必要とせずに、自己相似的に自由空間を伝搬する一次元パルス光シートを効率的に合成できることを実証している。ビームの時空間自由度間にプログラム可能な円すい(双曲線、放物線、楕円)スペクトル相関を導入することによって、一連の伝搬不変性の光シートが生成される。そうしたビームのスペクトル軌跡は、光円すいと時空間スペクトル面の交差部において次元の低下した軌跡となる。例外なく、自由空間における自己相似的軸方向伝搬が、空間自由度と時間自由度が密に相関している場の一般的な特徴である。こうした「空間–時間」光シートは、顕微鏡法、非線形分光法、非接触測定に役立つ可能性がある。

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