Brief Communication

COVID-19:インドでのSARS-CoV-2ワクチン投与用量細分化の相対的な費用効果のモデル化

Nature Medicine 28, 5 doi: 10.1038/s41591-022-01736-z

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの世界的な不足やワクチン分配の不平等を考えると、ワクチン投与量の細分化は、新しい「懸念される変異株」の出現にもかかわらず、公衆衛生や経済の負担を軽減するための効果的戦略となる可能性がある。本研究では、集団レベルの伝播と個人レベルのワクチン接種を組み入れたマルチスケールモデルを開発し、インドでの投与量細分化戦略による入院とワクチン接種のコストおよびCOVID-19による死亡者減少の経済的有益性を推定した。このモデルの作成のために、ワクチンや入院費用のデータに加えて支払意思額の大規模な調査データを用いた。ワクチンの細分化投与は、ワクチンの全量接種あるいはワクチン非接種という選択肢と比較すると、経済的に実行可能なワクチン接種戦略となり得ることが分かった。投与量節約という戦略は、より伝播性の高い新規変異株が出現したとしてもなお、多数の命を救うことができると考えられる。

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