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COVID-19:モノクローナル抗体および血清由来のポリクローナル抗体による中和に抵抗性を示すSARS-CoV-2変異株

Nature Medicine 27, 4 doi: 10.1038/s41591-021-01294-w

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(世界的大流行)を引き起こした。急速に広がるSARS-CoV-2変異株は、新たに導入された抗体やワクチンによる対策を崩壊させるかもしれない。我々は、モノクローナル抗体(mAb)、動物の免疫血清、ヒト回復期血清およびBNT162b2 mRNAワクチン既接種者のヒト血清を用いて、B.1.1.7分離株、南アフリカ株もしくはブラジル株のスパイク遺伝子を持つキメラ株、同質遺伝子系統の組換えウイルス変異株を含む、一連の真正SARS-CoV-2変異株に対する抗体による中和の影響について報告する。中和活性が高く、受容体結合ドメインあるいはN末端ドメインに結合する多くのmAb、またほとんどの回復期血清とmRNAワクチン誘導性の免疫血清は、スパイクタンパク質にE484K変異を持つウイルス群に対して阻害活性の低下が見られた。スパイクの受容体結合ドメインおよびN末端ドメインに結合する抗体は、一部の新たに出現した変異株に対してin vitroでの中和効力が低下することが明らかになり、in vivoでの防御効果の喪失を防ぐためには、高度に保存された領域を標的とするmAbカクテルの更新、mAb効力の増強、あるいはワクチンのスパイク配列の調整が必要になるかもしれない。

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