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心血管代謝疾患:心血管代謝疾患における性差

Nature Medicine 25, 11 doi: 10.1038/s41591-019-0643-8

心血管代謝疾患の有病率は、女性と男性の両方で世界的に上昇してきている。この上昇は、肥満の増加、また高血圧、グルコース調節障害、脂質異常症などの他の心血管代謝リスク要因の肥満との一体化に関連付けられている。しかし、心不全、心房細動、虚血性心疾患のようなよく見られるタイプの心血管代謝疾患の増加は性特異的であり、こうした性差やその基盤となる機構の特定は、新たに始まったばかりである。新しい証拠では、性ホルモン、性特異的分子機構、それに性別が、グルコースや脂質の代謝、心臓のエネルギー代謝や機能にも影響を及ぼすことが示唆されている。本総説では、心血管代謝疾患のリスク要因や関連する前臨床および臨床での心疾患、また可能と思われる治療手段における性差について述べる。

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