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細胞透過性JNK阻害ペプチドによる新しい糖尿病治療の可能性

Nature Medicine 10, 10 doi: 10.1038/nm1111

JNK経路は、糖尿病状態では種々の組織において活性化されることが知られており、おそらくインスリン抵抗性の進展やインスリン生合成の抑制にかかわっていると考えられる。本論文では、細胞透過性JNK経路阻害ペプチドを用いた新しい糖尿病治療の可能性を示す。このペプチドを糖尿病マウスの腹腔内に投与すると、in vivoでさまざまな組織に移行し、この処置によりインスリン抵抗性が著しく改善され、また耐糖能も改善された。これらのデータは、JNK経路が糖尿病に深く関わっていること、また細胞透過性JNK阻害ペプチドが糖尿病の新たな治療手段となる可能性を示している。

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