News & Views

哺乳類間で感染する鳥インフルエンザウイルス

Nature ダイジェスト Vol. 9 No. 7 | doi : 10.1038/ndigest.2012.120714

原文:Nature (2012-06-21) | doi: 10.1038/nature11192 | Bird flu in mammals

Hui-Ling Yen & Joseph Sriyal Malik Peiris

鳥インフルエンザH5N1ウイルス由来の赤血球凝集素(HA)タンパク質をもとに、遺伝子改変インフルエンザウイルスが作成され、わずか4つの変異によってフェレット間で伝播するように変わることが明らかになった。このことは、ヒトでのパンデミックが鳥から生じる可能性を強く示唆している。

人間のインフルエンザのパンデミックは、動物のインフルエンザウイルスによって生じる。しかし、動物のウイルスがヒト間を高効率で伝播できるようになるために、どんな分子変化が必要なのか、まだよくわかっていない。高病原性のH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスは、16年以上にわたって家禽間を循環しているが、ヒトへの感染例はまれである。しかし、ヒトがH5N1鳥インフルエンザに感染して発症した場合、症状は格段に重篤になるため、ヒトでのH5N1パンデミックは公衆衛生に壊滅的な影響を与えるのではないかと危惧されている。ただし、ヒト間を高効率で伝播できるH5N1ウイルスはまだ出現しておらず、そのため、この種のウイルスはヒト間の伝播能力をもともと獲得できないのではないかと考える研究者もいる。

全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

プライバシーマーク制度