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異端を正統に変えた女性科学者

折りたたみ方を誤ったタンパク質は、疾患発症の原因となる。それはまた、進化の推進力となる場合もある。Susan Lindquistのこうした考え方は、まさに既存の常識に挑戦するものだった。 彼女の挑戦は続き、それに対する批判もやまない。

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R. KRISHNAN/S. LINDQUIST

Nature ダイジェスト Vol. 9 No. 5 | doi : 10.1038/ndigest.2012.120522

原文:Nature (2012-02-16) | doi: 10.1038/482294a | Outside the fold

Bijal P. Trivedi

1992年の冬のある冷え込んだ日、当時シカゴ大学(米国イリノイ州)で生物学を研究していたSusan Lindquistは、抗がん剤に関する新しいアイデアについて相談するため、雪の中を歩いて大学キャンパス内の知的財産課に向かった。彼女が研究していたHsp90というタンパク質は、誤って折りたたまれた別のタンパク質を、正しい立体構造に戻すよう介添え役を務める分子である。ところがHsp90は、この能力を、腫瘍細胞の折りたたみ異常のある変異タンパク質にも発揮してしまい、異常タンパク質を活性化させて、がんの進行を助けてしまうのだ。そこでLindquistは、Hsp90を阻害すれば、がんを阻止できるのではないかと考えた。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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