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シャーレの中の造形芸術

Nature ダイジェスト Vol. 9 No. 3 | doi : 10.1038/ndigest.2012.120324

原文:Nature (2011-12-01) | doi: 10.1038/480044a | Organ recital in a dish

Karine Rizzoti & Robin Lovell-Badge

in vitroで臓器の発生を再現することは難しい。特に、組織間の相互作用が不可欠である場合にはきわめて困難である。にもかかわらず、in vitroで下垂体の発生を再現させることができた。

in vitroにおいてマウス胚性幹細胞(ES細胞)から機能的な胎児臓器を作製することに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(兵庫県神戸市)の須賀英隆らが成功し、Nature 2011年12月1日号57ページに発表した1。須賀らは、下垂体の前駆構造であるラトケ嚢の形成を誘導し、さらにそのラトケ嚢からホルモン分泌細胞を分化させることに成功した。今回の成果は、下垂体の発生についての研究や、再生医学を利用した下垂体機能低下症の適切な治療管理について著しい進歩をもたらすだろう。また、組織間の相互作用により誘導される臓器形成の過程が、制御を受けたほぼ自発的な様式で開始されることが実証され、さらに複雑な臓器でさえも研究室で発生させることができる可能性が示唆された。これは、たいへん有望な成果である。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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