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ついに実現した固体メーザーの室温発振

Nature ダイジェスト Vol. 9 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2012.121126

原文:Nature (2012-08-16) | doi: 10.1038/488285a | Masers made easy

Aharon Blank

メーザー(レーザーのマイクロ波版)の技術展開がこれまで限られてきたのは、極低温が必要であるなど、動作条件が実用にそぐわないからであった。しかし今回、ついに室温で動作する固体メーザーが開発された。

ノイズと電子機器は切っても切れない関係にある。そしてそのノイズにもさまざまな種類がある。遠くのラジオ放送局の番組を聞こうとすると流れてくるザーザーという雑音や、チューニングがずれたテレビ画面に現れる雪のようなノイズなどはおなじみだろう。科学者や技術者は、ラジオ、テレビ、携帯電話通信などがよりクリアに伝わるよう、長年にわたってノイズと闘い続けてきた。一般的には、ノイズを最も少なくできるのは、電子機器をきわめて低い温度で動作させたときである。ところがこのたび、Mark Oxborrowら1は、並外れてノイズレベルが低く、しかも室温で動作する固体マイクロ波発振器・増幅装置を開発した(Nature 8月16日号353ページ)。この装置は、宇宙通信、電波天文学、マイクロ波分光学などへと応用される可能性が高い。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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