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がん幹細胞を初めて追跡した

Nature ダイジェスト Vol. 9 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2012.121114

原文:Nature (2012-08-02) | doi: 10.1038/488013a | Cancer stem cells tracked

Monya Baker

遺伝学的技術を使って腫瘍を観察した結果、腫瘍のごく一部の「がん幹細胞」が、腫瘍の増殖を推進していることが明らかになった。今回の発見が新しい治療法につながるかもしれない。

増殖中の腫瘍内の細胞系譜の追跡が初めて行われた。この皮膚腫瘍では、赤色に標識された細胞は、すべて単一の幹細胞から生じた。

Gregory Driessens

がんの研究はさまざまな形で進められている。例えば、腫瘍細胞のゲノム解読、おかしな遺伝子活性を示すゲノムの探索、タンパク質に対応するゲノムの特徴抽出(プロファイリング)、そして実際に培養してその挙動を調べることなどである。しかし、正常状態を逸脱した細胞が、患者の体内で何をしているのか、また、どのように腫瘍を形成するのか、これまで追跡して観察することはできなかった。しかし今回、マウスにおいて腫瘍を研究している3つの研究チームが、厳密にその細胞を追跡することに成功した1–3。これらの結果は、「ごく一部の細胞が腫瘍の増殖を促進しており、がんを治療するためには、その細胞を除去する必要がある」という考え方を支持するものだ。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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