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「質感」の認知能力に迫る

Nature ダイジェスト Vol. 8 No. 6 | doi : 10.1038/ndigest.2011.110605

長谷川聖治(読売新聞科学部記者)

ものを見た瞬間、私たち人間は、温かさ、冷たさ、滑らかさ、新しさ、感触といった素材が醸し出す「質感」を感じ取り、ほかと識別する。このような質感は、芸術分野などでは古くから表現されてきたが、科学の光を当て、質感を認識する人間の情報処理の仕組みを解明し、新たな素材開発などにつなげようという試みが始まっている。

同じ形、色のものを見ても、素材が異なれば質感も違ってくる。この違いを生んでいるものは何なのか。実は、反射・干渉など物質と光の相互作用だけでなく、光を受け取る網膜や脳内の情報処理系、さらに心理状態や文化なども関係していると考えられる。質感の研究は米国、ドイツなどが先行していたが、日本でも昨年から本格的な研究が始まった。工学、心理物理学、脳神経科学の学際的な取り組みを進める文部科学省の新学術領域研究「質感脳情報学」がそれだ。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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