Research Highlights

ハジラミのカムフラージュ

Nature ダイジェスト Vol. 8 No. 3 | doi : 10.1038/ndigest.2011.110314

原文:Nature (2010-08-25) | doi: 10.1038/4661024a | Lice in hiding

鳥に寄生するハジラミは、羽毛の色と自分の体色が似るように進化することで、宿主に見つかる可能性を減らしているらしい。

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T. HAMPEL/UNIV. CHICAGO

鳥に寄生するハジラミは、羽毛の色と自分の体色が似るように進化することで、宿主に見つかる可能性を減らしているらしい。

背景に自分の姿を溶け込ませるカムフラージュは、捕食者と被食者の間についてはすでに十分な報告例がある。それと同じ進化の傾向が、寄生動物と宿主の間にも存在することを、ユタ大学(米国ソルトレークシティー)のSarah Bushらが明らかにした。

彼らは、体色が黒っぽい鳥と白っぽい鳥から多くのハジラミを採取して比較分析した(写真はその一例)。すると、羽衣全体に棲み着くハジラミは、体色を羽衣の色に合わせていた。ところが頭部に棲み着くハジラミは、必ずしも合わせていなかった(差し込み写真)。これは、鳥の羽づくろいが、ハジラミの体色の進化を後押ししていることを示唆する。

鳥は自分の頭部については、見ることも身づくろいもできないので、頭部のハジラミには、カムフラージュするような方向に選択圧がかからないと考えられる。

(翻訳:船田晶子)

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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