人間の協力は崩壊と修復を絶えず繰り返している
協力への動機は時間とともに薄れ得る。そのため、協力関係を維持するには、人々の公共心に基づく動機を繰り返し呼び起こし、支援することが重要となる。 Credit: Jordi Salas/Moment/Getty
人間はなぜ互いに協力するのか。この問いは、社会科学者や行動科学者の関心を長く集めてきた。社会的ジレンマでは、個人の物質的なインセンティブ(金銭的利益など)と、集団としての効率との間に対立が生じるからだ。協力は社会的に望ましい結果を生み出すが、協力から離反することは、自らの利益のみを追求して行動する個人や集団にとって合理的であることが多い。それでも人間社会は、実際に協力を維持する際立った能力を繰り返し示してきた。ただし、協力を達成したからといって、それが永続するわけではない。このたび、オックスフォード大学(英国)のNicholas Sabinらは、協力行動は、いったんうまく確立された後であっても、時間の経過とともに損なわれ得ることを示し、Nature 2026年5月28日号1110ページで報告した1。この知見は、協力関係は一度生じれば持続すると想定するのではなく、絶えず更新し、守り続けなければならない可能性を示唆している。
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翻訳:編集部
Nature ダイジェスト Vol. 23 No. 8
DOI: 10.1038/ndigest.2026.260858
原文
Human cooperation undergoes constant breakdown and repair- Nature (2026-05-28) | DOI: 10.1038/d41586-026-01048-z
- Jiabin Wu
- オレゴン大学(米国)に所属
参考文献
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