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痛みの感覚的側面と感情的側面を分離

オピオイド薬は疼痛(とうつう)管理において比類なき効果を発揮する。しかし、深刻な副作用のために臨床での使用が大きく制限されている。薬剤耐性(より高い用量が必要となる)、身体的依存、便秘、オピオイド使用障害、そして生命を脅かす呼吸抑制などが生じる可能性があるからだ。より安全な疼痛治療を目指して、オピオイドの化学構造を改変したり、創薬可能な標的を発見したりするために多大な努力がなされてきた。しかし、過去数十年間において、疼痛管理はあまり改善しておらず、依然として慢性疼痛による苦痛の緩和には大きな課題が残っている。このほど、感覚処理を損なわずに疼痛に伴うネガティブな感情体験を軽減する代替法の研究について、ペンシルベニア大学ペレルマン医学系大学院(米国フィラデルフィア)のCorinna S. Oswell、Sophie A. Rogers、Justin G. Jamesら1が、Nature 2026年1月22日号938ページに報告している。

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翻訳:古川奈々子

Nature ダイジェスト Vol. 23 No. 4

DOI: 10.1038/ndigest.2026.260446

原文

Chronic pain could be eased by uncoupling the sensory and emotional experiences
  • Nature (2026-01-22) | DOI: 10.1038/d41586-025-03987-5
  • Nicolas Massaly & Monique L. Smith
  • Nicolas Massalyは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA、米国)に所属
    Monique L. Smithは、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD、米国ラホヤ)に所属

参考文献

  1. Oswell, C. S. et al. Nature 649, 938–947 (2026).
  2. Grahek, N. Feeling Pain and Being in Pain 1st edn (BIS Publishers, 2001).
  3. Armbruster, B. N., Li, X., Pausch, M. H., Herlitze, S. & Roth, B. L. Proc. Natl Acad. Sci. USA 104, 5163–5168 (2007).
  4. Thomas, B. et al. Tremor Other Hyperkinet. Move. 15, 18 (2025).
  5. Cuschieri, A., Borg, N. & Zammit, C. Clin. Neurol. Neurosurg. 223, 107516 (2022).