とっておき年間画像特集2025
氷のインク
地獄の都市火災
グリーンな暮らし
人工の腎臓
サイの再生
赤い稲妻
ファーストライト
不気味な抱擁
太陽光で動くウミウシ
太陽の表面を歩く
炎の輪
このクマムシは、おそらく世界最小の「タトゥー」を施されている。研究者らはクマムシの体表をアニソールという液体で覆ってから凍結させ、この氷に電子線を照射して模様を刻んだ。電子線が当たった箇所の氷は変化してクマムシの皮膚に付着する。その後、クマムシを温めて残りの氷を蒸発させることで、このような水玉模様が浮かび上がった。 Credit: Adapted from Z. Yang et al. Nano Lett. 15, 6168–6175 (2025)
1月にロサンゼルス(米国カリフォルニア州)を襲った大規模火災は、この地域で史上最大の人的・物的被害をもたらした。炎は近隣地区を焼き尽くし、数千棟の建物が灰燼(かいじん)と化した。研究者によれば、ロサンゼルスの建物の密集具合や強風が炎の急速な広がりを助長したという。極端に湿潤な状態から極端に乾燥した状態へと急激に変化する「気象のむち打ち(climate whiplash)」と呼ばれる現象も、火災の一因となった可能性がある。今後、地球温暖化が進むにつれて、同様の都市火災はさらに頻発すると予想されている。 Credit: Ethan Swope/Associated Press/Alamy
化学技術者のJan Rosenboomが撮影した、水滴の中で浮遊する緑藻ボルボックス(Volvox)の群体の顕微鏡画像。球形の群体はそれぞれ数百から数千個の細胞からなり、これらが協調して働く様子は初期の多細胞生物の姿を想像する助けになる。 Credit: Jan Rosenboom/Nikon Small World
人工腎臓の開発に向けた一歩として実験室で培養されたヒト腎臓の「アセンブロイド(異なる種類のオルガノイドを組み合わせたもの)」。実際の腎臓と同様、中央の排水管に当たる構造の周りに微小なろ過ユニットが形成されている。これらの構造体をマウスに移植すると、血液をろ過し、タンパク質を取り込むことができる。 Credit: Pedro Medina/Li Lab
ケニアのクロサイ(Diceros bicornis)は、かつては絶滅の危機に瀕していたが、保護活動が実り、その個体数は回復しつつある。しかし、サイの保護は容易ではない。画像は、病気のサイの治療に当たる保護チームの活動を捉えたものだ。サイは力が非常に強く、鎮静下にあっても、安全に扱うためには熟練の技とメンバー間の連携を必要とする。 Credit: Ami Vitale/BigPicture Natural World Photography Competition
10月には写真家らがニュージーランドの上空で珍しい「レッドスプライト」を捉えることに成功した。レッドスプライトは大気中で上向きに起こる放電現象で、枝分かれした形がほんの数ミリ秒間だけ輝く。 Credit: Dan Zafra/Capture the Atlas
米国の主導でチリに建設され、2025年に稼働を開始したベラ・C・ルービン天文台で撮影された三裂星雲(右上)と干潟星雲。この驚異的な画像は、天文台に搭載された世界最大(32億画素)のデジタルカメラで撮影した数百枚の写真を合成したものである。 Credit: NSF–DOE Vera C. Rubin Observatory
求愛中のカニグモのカップルを捉えたこの写真は、雄と雌のサイズの差を浮き彫りにしている。種によっては、雌は雄の60倍以上の大きさになる。 Credit: Sandip Guha
らせん状に卵を産みつけるテングモウミウシ(Costasiella kuroshimae)。このウミウシは藻類を食べて、その葉緑体を自らの細胞内に取り込むことができる。葉緑体はそこで太陽光を捉えてエネルギーを作り出す。 Credit: Giancarlo Mazarese/Ocean Photographer of the Year 2025
太陽表面を背景に大胆に空に跳び出すスカイダイバーの黒々としたシルエット。太陽表面には黒点(磁場が強く、熱が表面に上昇してくるのが妨げられている箇所)が見えている。天体写真家のAndrew McCarthyとスカイダイバーのGabriel Brownは、特別に設計された太陽望遠鏡を使い、数カ月に及ぶ計画と綿密なタイミング調整を経て、この劇的な1枚を撮影した。 Credit: Andrew Mccarthy/Cosmicbackground.io
チリのビジャリカ火山に夜が訪れ、山頂に二重にかかった美しい円形の雲が、火口からの溶岩によって明るく照らし出されている。この火山の活動をモニターするために定期的に現地を訪れている写真家のFrancisco Negroniによって撮影された。 Credit: Francisco Negroni
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翻訳:三枝小夜子
Nature ダイジェスト Vol. 23 No. 2
DOI: 10.1038/ndigest.2026.260240
原文
The best science images of 2025 — Nature’s picks- Nature (2025-12-15) | DOI: 10.1038/d41586-025-03935-3
- Emma Stoye, Fred Schwaller Natureビジュアルチーム
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