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細胞壁は活発にコミュニケーションする

植物の細胞壁は、単に物理的な容器として機能するだけでなく、重要なシグナル伝達過程にも関与している。 Credit: VW Pics/Contributor/Universal Images Group/Getty

1665年、顕微鏡を使ってコルク切片を観察していたロバート・フックは、コルクがたくさんの小さな区画で構成されていることを発見し、それを「細胞(cell)」と名付けた。実は、フックが見たのは死んだ細胞の「壁」、すなわち細胞壁だったのだが、それ以来、その内側に一般的に観察される柔軟な細胞内容物質はずっと研究の対象となっている。一方、細胞壁そのものに対しては、多くの植物研究者の興味は徐々に薄れ、細胞壁は内側で起こる興味深い生物学的現象を収める静的な物理的容器だと、考えられるようになっていった。

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翻訳:三谷祐貴子

Nature ダイジェスト Vol. 23 No. 1

DOI: 10.1038/ndigest.2026.260137

原文

Plants have a secret language that scientists are only now starting to decipher
  • Nature (2025-10-30) | DOI: 10.1038/d41586-025-03473-y
  • Amber Dance
  • 米国カリフォルニア州ロサンゼルス在住の科学ジャーナリスト

参考文献

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