News in Focus
ニューロンのWi-Fi通信:無線神経情報伝達のマップを作製
神経系ではシナプス(ニューロンの終末同士が接する部位)を介してのみ、細胞間の情報伝達が行われると考えられてきた。だが、この考え方が変わろうとしている。このほど、Nature1とNeuron2にそれぞれ掲載された2つの論文で、モデル生物の線虫の一種Caenorhabditis elegansを使った研究から、シナプス外シグナル伝達によって長い距離の細胞間情報伝達が行われる様子が初めて明らかにされた。シナプスが「有線」神経ネットワークとするならば、この伝達機構は「無線」神経ネットワークといえる。
全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。
本サービスでは、サイトご利用時の利便性を向上させるためにCookiesを使用しています。詳しくは、シュプリンガーネイチャー・ジャパン株式会社の「プライバシー規約」をご覧下さい。
翻訳:藤山与一
Nature ダイジェスト Vol. 21 No. 2
DOI: 10.1038/ndigest.2024.240220
原文
Wi-Fi for neurons: first map of wireless nerve signals unveiled in worms- Nature (2023-11-21) | DOI: 10.1038/d41586-023-03619-w
- Claudia López Lloreda
参考文献
- Randi, F., Sharma, A. K., Dvali, S. & Leifer, A. M. Nature 623, 406–414 (2023).
- Ripoll-Sánchez, L. et al. Neuron 111, 3570–3589 (2023).
関連記事
リサーチハイライト
2024年12月号
「脳時計」によって脳の老化を早める要因が明らかに
2024年12月号
ノーベル医学生理学賞はマイクロRNAの発見に
2024年12月号
ノーベル化学賞はAlphaFoldの開発者らに
2024年12月号
細孔によるタンパク質配列解読へ新たな一歩
2024年12月号
Advertisement