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オオカミを危険な行動に駆り立てる寄生虫
トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)は、ヒトを含む広範な動物に感染する寄生虫で、ネコ科動物を終宿主とし、中間宿主の行動を変化させ得ることが知られている。今回、北米に生息する野生オオカミ200頭以上の長期データに基づく研究によって、トキソプラズマに感染した個体は感染していない個体と比べて、生まれ育った群れを離れて単独で行動するようになる確率や、群れのリーダーとなる確率がはるかに高いことが明らかになった1。
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翻訳:藤山与一
Nature ダイジェスト Vol. 20 No. 3
DOI: 10.1038/ndigest.2023.230310
原文
Parasite gives wolves what it takes to be pack leaders- Nature (2022-11-24) | DOI: 10.1038/d41586-022-03836-9
- Emma Marris
参考文献
- Meyer, C.J. et al. Commun. Biol. 5, 1180 (2022).
- Gering, E. et al. Nature Commun. 12, 3842 (2021).
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