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核廃棄物を月探査に役立てる

ESAの月探査ミッション「アルゴノート」では、アメリシウム電池の使用が予定されている。 Credit: ESA

欧州宇宙機関(ESA)は、2022年11月22、23日にフランス・パリで開催された閣僚級理事会で、新たな技術開発プログラム「ENDURE(European Devices Using Radioisotope Energy)」に2900万ユーロ(約41億円)を投じることで合意した。このプログラムは、ESAが2030年代に予定している一連の月探査ミッションに向けて、ソーラーパネルを用いず、欧州外の資源に頼ることのない、欧州内完結型の放射性同位体発電システムの開発を目指すもので、具体的には、放射性元素アメリシウム(Am)の同位体241Amを燃料とした、長寿命の熱電供給システムの実現を目標とする。

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翻訳:藤野正美

Nature ダイジェスト Vol. 20 No. 3

DOI: 10.1038/ndigest.2023.230311

原文

How nuclear waste will help spacecraft explore the Moon — and beyond
  • Nature (2022-12-06) | DOI: 10.1038/d41586-022-04247-6
  • Elizabeth Gibney