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アルツハイマー病リスク遺伝子はこうして脳を破壊する

神経細胞は電気信号を使って情報のやりとりを行う。脂質に富んだミエリン(緑色)に覆われた神経細胞の軸索(黄色)では、電気信号の伝達効率と速度が向上する。 Credit: STEVE GSCHMEISSNER/SPL/Getty

アポリポタンパク質E(APOE)遺伝子のバリアント(多様体)の1つであるAPOE4は、アルツハイマー病の最も危険な遺伝的要因として知られる。最新の研究で、APOE4と、脳内のコレステロール処理の欠陥との関連が明らかになった1。コレステロールは、神経細胞の軸索(神経線維)を取り囲んで細胞の電気的活動を促進する絶縁体の鞘「ミエリン」の形成に必要な脂質であり、APOE4保因者はミエリンの形成に異常を来していたのだ。

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翻訳:古川奈々子

Nature ダイジェスト Vol. 20 No. 2

DOI: 10.1038/ndigest.2023.230218

原文

This is how an Alzheimer’s gene ravages the brain
  • Nature (2022-11-16) | DOI: 10.1038/d41586-022-03724-2
  • Elie Dolgin

参考文献

  1. Blanchard, J. W. et al. Nature https://doi.org/10.1038/s41586-022-05439-w (2022).
  2. Sienski, G. et al. Sci. Transl. Med. 13, eaaz4564 (2021).