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正確かつ完全なヒトゲノム塩基配列が完成

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 9 | doi : 10.1038/ndigest.2022.220943

原文:Nature (2022-06-16) | doi: 10.1038/d41586-022-01368-w | The first complete human genome

John T. Lovell & Jane Grimwood

これまでに公開されたヒトゲノムの塩基配列は、反復配列を含んだDNA領域に配列未決定の部分がギャップとして残っていた。このたび、最先端の技術を組み合わせて使用することで、完全なヒトゲノム塩基配列が初めて得られた。

ヒトゲノムの完全解読
T2Tコンソーシアムが決定したヒトゲノム参照配列T2T-CHM13は、反復配列が多く技術的な限界から配列の決定が難しかった領域、テロメアやセントロメア、アクロセントリック染色体の短腕を含んでいる。これらの領域には、リボソーム骨格を形成するRNA(rRNA)をコードする遺伝子や、疾患に関する遺伝子(例えば、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)などが存在する。 | 拡大する

sergunt/iStock/Getty

テロメア・ツー・テロメア(Telomere-to-Telomere;T2T)コンソーシアムは、ヒトゲノム解析の歴史に大きな一歩をしるした。実質的に完全なヒトゲノム塩基配列の解読をScience 2022年4月1日号で報告したのだ1。「T2T-CHM13」参照配列と呼ばれるこの画期的なリソースは、既存のヒトゲノム参照配列2–4では配列を決定できずにギャップとして残されたゲノム領域を含んでおり、こうした参照配列に代わって利用されるようになるだろう。T2T-CHM13参照配列は、その構築を可能にした洗練された手法も含め、多様な人々のゲノム参照配列を構築する道を開くものである。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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