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RNA―ペプチドワールドの可能性

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 8 | doi : 10.1038/ndigest.2022.220843

原文:Nature (2022-05-12) | doi: 10.1038/d41586-022-01256-3 | A possible path towards encoded protein synthesis on ancient Earth

Claudia Bonfio

太古の地球上では、タンパク質を合成する生物学的装置はどのようにして単純な化学物質から進化したのだろうか。今回、修飾されたRNAヌクレオチドが段階的なペプチド合成の誘導に果たす興味深い役割が、実験によって示唆された。

リボソームがmRNAのコドンを解読してタンパク質を合成する様子のCGモデル。 | 拡大する

Ozgu Arslan/iStock/Getty

DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)は、生きた細胞の遺伝物質を構成する主要な情報担体としての役割を果たしている。従って、これらの核酸は、生命の起源に関する大半の理論の中核を成している。特に、「RNAワールド」仮説は、自己複製するRNA分子が、情報担体として機能すると同時に、DNAやタンパク質が出現する前の生化学的プロセスの触媒としても機能すると仮定している。しかし、この仮説では、いつ、どうやって、タンパク質がRNAに取って代わり、現在の細胞において最大かつ最も多様な種類の触媒になったのか、またどうしてそうなったのかは説明されていない。今回、ルートビヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(ドイツ)のFelix MüllerとLuis Escobarら1は、初期地球においてRNAがどのようにしてタンパク質の出現を誘導できたのかを示唆する研究結果をNature 2022年5月12日号の279ページで報告した。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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