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遺伝子抑制の新たな階層の発見
遺伝子発現が終わっても、遺伝子–転写装置の構成要素は、RNA転写産物と共にDNAの近くにとどまり得る。ヒト細胞において、転写産物分解や遺伝子抑制の経路は知られているが、これらの経路は直接関連付けられてはいない。不活性なヒト遺伝子からのRNA除去経路が遺伝子抑制装置の重要な因子によって開始することを、ハーバード大学医学系大学院(米国マサチューセッツ州ボストン)のHaining Zhouら1がNature 2022年4月7日号167ページで報告している。
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翻訳:三谷祐貴子
Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 7
DOI: 10.1038/ndigest.2022.220744
原文
An added layer of repression for human genes- Nature (2022-04-07) | DOI: 10.1038/d41586-022-00519-3
- Michael Uckelmann & Chen Davidovich
- Michael UckelmannとChen Davidovichは、共にモナッシュ大学(オーストラリア・ビクトリア州クレイトン)に所属。Chen DavidovichはEMBLオーストラリア(オーストラリア・ビクトリア州クレイトン)にも所属。
参考文献
- Zhou, H. et al. Nature 604, 167–174 (2022).
- Jenuwein, T. & Allis, C. D. Science 293, 1074–1080 (2001).
- Blackledge, N. P. & Klose, R. J. Nature Rev. Mol. Cell Biol. 22, 815–833 (2021).
- Creamer, K. M., Kolpa, H. J. & Lawrence, J. B. Mol. Cell 81, 3509–3525.e5 (2021).
- Quinodoz, S. A. et al. Cell 184, 5775–5790.e30 (2021).
- Wickramasinghe, V. O. & Venkitaraman, A. R. Mol. Cell 61, 496–505 (2016).
- Li, X. & Fu, X.-D. Nature Rev. Genet. 20, 503–519 (2019).
- Fromm, L. et al. Nature Commun. 8, 1787 (2017).
- Shipkovenska, G., Durango, A., Kalocsay, M., Gygi, S. P. & Moazed, D. eLife 9, e54341 (2020).
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- Almeida, M., Bowness, J. S. & Brockdorff, N. Curr. Opin. Genet. Dev. 61, 53–61 (2020).
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