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陽子がチャームクォークを含む証拠

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2022.221138

原文:Nature (2022-08-18) | doi: 10.1038/d41586-022-02186-w | Evidence at last that the proton has intrinsic charm

Ramona Vogt

陽子が固有チャームクォークと呼ばれるクォークを含んでいる証拠が得られ、約40年前の提案が確かめられた。

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Adisonpk/iStock / Getty Images Plus/Getty

物理学の教科書では、陽子は原子核を構成する粒子であり、グルーオンと呼ばれる素粒子によって結合した3個のクォークでできていると説明される。しかし、量子論の予測によると、陽子には、それ以外のクォーク–反クォーク対も含まれている可能性がある。そうしたクォーク–反クォーク対には、陽子そのものよりも重いチャームクォークと、その反粒子の対も含まれる。こうしたチャームクォークは陽子に「固有」(intrinsic)のものと考えられている。つまり、それらは長い時間スケールにわたって陽子の一部であり、また、陽子の外部の粒子との相互作用によって生成されたものではないということだ1,2。しかし、固有チャーム(固有のチャームクォークと反チャームクォーク)を実験で確認する試みはこれまで成功していなかった。エディンバラ大学(英国)のRichard Ballら、人工知能の手法を用いて陽子の構造を調べている研究者グループ「NNPDFコラボレーション」はこのほど、陽子の中の固有チャームの証拠(発見ではないにしても)を示す粒子衝突データ分析結果をNature 2022年8月18日号483ページで報告した3

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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