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亜鉛イオンのエスコートタンパク質を特定

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2022.221145

原文:Nature (2022-08-04) | doi: 10.1038/d41586-022-01988-2 | Escort proteins for cellular zinc ions

Wolfgang Maret

細胞の重要な酵素に亜鉛イオンを確実に送達する金属シャペロンタンパク質が見つかった。この知見により、亜鉛が不足している場合には細胞内での亜鉛の配分が巧妙に制御されることが鮮明になった。

生ガキは亜鉛を豊富に含む
亜鉛不足になると、発育障害の他、味覚障害や食欲低下、皮膚炎や口内炎、創傷治癒遅延、脱毛、貧血、生殖機能低下、易感染性などを引き起こす。亜鉛は食物から摂取でき、とりわけ生ガキは含有量が群を抜いており、100g当たり13mg以上もある。 | 拡大する

Andrew Sherman/Tetra images/Getty

適切な細胞機能に、金属イオンは不可欠である。中でも亜鉛は、ヒトタンパク質の少なくとも10%に補因子として含まれており1、細胞内の亜鉛(II)イオンを適切なタンパク質に正しく配分し、誤って別のタンパク質に送達しないようにする必要がある。しかし、そうした役割を担うタンパク質の正体は分かっていなかった。このほど、亜鉛イオンを適切な標的に配分できるタンパク質の1つが、2つの研究グループによって特定された。バンダービルト大学医療センター(米国テネシー州ナッシュビル)のAndy WeissとCaitlin C. MurdochらはCell 2022年6月9日号2148ページ2で、また、ブルックヘブン国立研究所(米国ニューヨーク州アプトン)のMiriam PasquiniとNicolas GrosjeanらはCell Reports 2022年5月17日版3で、それぞれ研究成果を報告している。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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