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「永遠の化学物質」の壊し方

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2022.221110

原文:Nature (2022-08-18) | doi: 10.1038/d41586-022-02247-0 | How to destroy ‘forever chemicals’: cheap method breaks down PFAS

Giorgia Guglielmi

PFASは、難分解性で環境などへのさまざまな悪影響が懸念されており、その処理には通常、高圧や高温などの過酷な条件が必要となる。今回、その一群をより温和な条件で分解できる新たな方法が見いだされた。

一部の泡消火剤には、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)が用いられている。これらの物質は、環境中で分解されない。 | 拡大する

SVIATLANA LAZARENKA/ISTOCK/GETTY

「ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)」と総称される一連の有機フッ素化合物は、生物学的にも化学的にも分解されにくいことから「永遠の化学物質」と呼ばれている。今回、ノースウェスタン大学(米国イリノイ州エバンストン)の環境化学者Brittany Trangらは、極めて安定で厄介なこの化合物のうち、毒性が指摘され規制の対象となっている「ペルフルオロオクタン酸(PFOA)」を含む一群を温和な条件で分解することのできる簡便で安価な方法を開発し、Science 2022年8月19日号で発表した1。この研究ではまた、分解の機構について重要な手掛かりも得られており、この方法では分解できなかった別のPFASの処理法開発に役立つと期待される。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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