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リラックスして発毛促進

国立国際医療研究センター(東京都新宿区)の報告によれば、COVID-19患者の24.1%に脱毛の後遺症が見られた。 Credit: chokja/iStock/Getty

アメリカンフットボールのクォーターバックAaron Rodgersは、あるシーズンの初戦でチームが敗北した後、ファンにリラックスするように言った。まさか、これがヘアケアのヒントにもなっていたとは、彼には知る由もなかった。Rodgersのアドバイスは、パンデミックの長い1年を経た今、特に有益である。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した人の約4分の1は、発症から6カ月後に脱毛を経験している1。これはおそらく、感染と療養という大変な体験による全身性ショックのためである。こうした慢性的なストレスと脱毛に関連があることは長く知られているが、ストレスが毛包幹細胞(HFSC)の機能不全につながる根本的な機構は明らかではなかった。このほどハーバード大学およびハーバード幹細胞研究所(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)のSekyu Choiら2は、マウスにおいてストレスと脱毛の関連を明らかにし、Nature 2021年4月15日号428ページで報告している。

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翻訳:三谷祐貴子

Nature ダイジェスト Vol. 18 No. 7

DOI: 10.1038/ndigest.2021.210742

原文

Relax to grow more hair
  • Nature (2021-04-15) | DOI: 10.1038/d41586-021-00656-1
  • Rui Yi
  • Rui Yiは、ノースウェスタン大学ファインバーグ医学系大学院(米国イリノイ州シカゴ)に所属。

参考文献

  1. Huang, C. et al. Lancet 397, 220–232 (2021).
  2. Choi, S. et al. Nature 592, 428–432 (2021).
  3. Blanpain, C. & Fuchs, E. Science 344, 1242281 (2014).
  4. Yi, R. Stem Cells 35, 2323–2330 (2017).
  5. Cotsarelis, G., Sun, T.-T. & Lavker, R. M. Cell 61, 1329–1337 (1990).
  6. Tumbar, T. et al. Science 303, 359–363 (2004).
  7. Morris, R. J. et al. Nature Biotechnol. 22, 411–417 (2004).
  8. Driskell, R. R., Clavel, C., Rendl, M. & Watt, F. M. J. Cell Sci. 124, 1179–1182 (2011).
  9. Hsu, Y.-C., Li, L. & Fuchs, E. Nature Med. 20, 847–856 (2014).
  10. Oh, J. W. et al. J. Invest. Dermatol. 136, 34–44 (2016).
  11. Murai, K. et al. Cell Stem Cell 23, 687–699 (2018).