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CRISPRを利用した遺伝子治療でマウスの疼痛を緩和

疼痛信号は、脊髄やその上位の神経を介して脳へと伝わる。 Credit: BSIP/Universal Images Group/Getty

CRISPRを利用した遺伝子抑制技術によって、マウスの疼痛を緩和できるという報告が、2021年3月10日にScience Translational Medicine に掲載された1。この治療法がヒトで使用できるようになるのはまだ遠い先のこととはいえ、科学者たちは、慢性疼痛を抑えるための有望な方法だと言う。慢性疼痛は、数年にわたって続くこともあり、その治療には通常、モルヒネなどのオピオイドが用いられるが、オピオイドは嗜癖につながることがある。

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翻訳:古川奈々子

Nature ダイジェスト Vol. 18 No. 6

DOI: 10.1038/ndigest.2021.210606

原文

CRISPR-based gene therapy dampens pain in mice
  • Nature (2021-03-12) | DOI: 10.1038/d41586-021-00644-5
  • Ariana Remmel

参考文献

  1. Moreno, A. M. et al. Sci. Transl. Med. 13, eaay9056 (2021).
  2. Breivik, H., Collett, B., Ventafridda, V., Cohen, R. & Gallacher, D. et al. Eur. J. Pain 10, 287 (2006).
  3. Johannes, C. B., Le, T. K., Zhou, X., Johnston, J. A. & Dworkin, R. H. J. Pain 11, 1230–1239 (2010).