Feature

永久凍土に眠る炭素爆弾

スウェーデンのストーダレン湿地の上に渡された木製の遊歩道。融解が進んでおり、一部は水に漬かっている。 Credit: MOIRA HOUGH

毎年5月、スウェーデン北部の気温がゆっくりと上昇し始め氷点を上回るようになると、ストーダレン湿地(Stordalen Mire)のぬかるんだ泥炭地に科学者たちがやって来る。歩くとたわむ不安定な木製の遊歩道の傍らには、ワタスゲの群生地が広がり、その所々に透明なアクリル製の箱が数個ずつまとまって設置されているのが見える。

全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。

翻訳:藤野正美

Nature ダイジェスト Vol. 18 No. 6

DOI: 10.1038/ndigest.2021.210626

原文

How microbes in permafrost could trigger a massive carbon bomb
  • Nature (2021-03-18) | DOI: 10.1038/d41586-021-00659-y
  • Monique Brouillette
  • Monique Brouilletteは、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ在住の科学ジャーナリスト。

参考文献

  1. McCalley, C. K. et al. Nature 514, 478–481 (2014).
  2. Emerson, J. B. et al. Preprint at bioRxiv https://doi.org/10.1101/2020.02.08.934661 (2020).
  3. Vishnivetskaya, T. A. et al. FEMS Microbiol. Ecol. 6, fiaa229 (2020).
  4. Hultman, J. et al. Nature 521, 208–212 (2015).
  5. Patzner, M. S. et al. Nature Commun. 11, 6329 (2020).