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タンパク質の構造を使って病気を診断

Nature ダイジェスト Vol. 17 No. 5 | doi : 10.1038/ndigest.2020.200538

原文:Nature (2020-02-13) | doi: 10.1038/d41586-020-00131-3 | Neurodegenerative diseases distinguished through protein-structure analysis

Juan Atilio Gerez & Roland Riek

パーキンソン病と多系統萎縮症には、α-シヌクレインと呼ばれるタンパク質が関わっている。凝集したα-シヌクレインがこれら2つの疾患で異なる構造をとることが証明されたことから、α-シヌクレインの立体構造がそれぞれの疾患の特徴の基盤となっていると考えられる。

雪片は、最初はごく小さな水の結晶である。その小さな結晶がシードとなって周りに水分子が凝集し、地面に落ちるまでの間に雪片はだんだん大きくなっていく。同じようにタンパク質もシードとなり得る。例えば、アミロイド疾患と総称される加齢関連疾患では、アミロイドと呼ばれるタンパク質の何千個ものコピーが異常な構造をとって集まり、有害な凝集体になる。パーキンソン病では、アミロイドタンパク質であるα-シヌクレインの凝集体がニューロンに蓄積する。より稀な神経変性疾患である多系統萎縮症(MSA)では、グリアと呼ばれるニューロンを支える細胞にα-シヌクレインが凝集する。これら2つの疾患は、必要とされる治療法は異なるが、症状がオーバーラップするため鑑別が難しい場合がある。この違いについて、テキサス大学ヒューストン健康科学センターのMohammad Shahnawazら1が、Nature 2020年2月13日号273ページで説明している。全く同じ水分子から異なる形の雪片ができるように、α-シヌクレイン凝集体はそれぞれの疾患で異なる立体構造を形成するというのだ。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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