Feature
遺伝子編集の新機軸として脚光を浴びだしたRNA編集
Thorsten Stafforstは最悪のタイミングで大きなチャンスと出会った。チュービンゲン大学(ドイツ)の彼のチームは、遺伝子操作したRNA鎖に酵素を連結させることで、細胞内のメッセンジャーRNA(mRNA)分子の塩基配列を変更できることを見つけたのだ。つまり彼らは、タンパク質合成の途中でゲノムの指令を実質的に書き換えることができたわけである。2012年のことだった。
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翻訳:船田晶子
Nature ダイジェスト Vol. 17 No. 5
DOI: 10.1038/ndigest.2020.200522
原文
Step aside CRISPR, RNA editing is taking off- Nature (2020-02-06) | DOI: 10.1038/d41586-020-00272-5
- Sara Reardon
- Sara Reardonは、米国モンタナ州ボーズマン在住のフリーランス・ジャーナリスト。
参考文献
- Stafforst, T. & Schneider, M. F. Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 51, 11166–11169 (2012).
- Bass, B. L. & Weintraub, H. Cell 55, 1089–1098 (1988).
- Montiel-Gonzalez, M. F., Vallecillo-Viejo, I., Yudowski, G. A. & Rosenthal, J. J. C. Proc. Natl Acad. Sci. USA 110, 18285–18290 (2013).
- Woolf, T. M., Chase, J. M. & Stinchcomb, D. T. Proc. Natl Acad. Sci. USA 92, 8298–8302 (1995).
- Matthews, M. M. et al. Nature Struct. Mol. Biol. 23, 426–433 (2016).
- Katrekar, D. et al. Nature Methods 16, 239–242 (2019).
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