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遺伝子系図を使った犯罪捜査への期待と懸念

系図データベースを使った捜査で、事件現場のDNAの痕跡が容疑者のものと合致した。 Credit: JOCHEN TACK/IMAGEBROKER/ALAMY

パラボン・ナノラボ社(Parabon NanoLabs;以下、パラボン社)が大きな議論の渦中に引き込まれたのは、2019年5月のことだった。当時、同社は、世界で最も有名な法遺伝学企業だった。米国バージニア州レストンに本社を置くパラボン社は、ほぼ毎週のように、警察の未解決事件解明に協力していた。例えば、1987年に殺されたカナダ人カップルの事件や、1960年代にレイプ後に殺された若い女性の事件などだ。

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翻訳:古川奈々子

Nature ダイジェスト Vol. 17 No. 12

DOI: 10.1038/ndigest.2020.201216

原文

The controversial company using DNA to sketch the faces of criminals
  • Nature (2020-09-10) | DOI: 10.1038/d41586-020-02545-5
  • Carrie Arnold
  • Carrie Arnoldは、米国バージニア州リッチモンド周辺を拠点とする科学ジャーナリスト。

参考文献

  1. Stern, S. A. et al. Preprint at https://arxiv.org/abs/1910.08833 (2020).
  2. Nimmo, F. et al. Nature 540, 94–96 (2016).
  3. Walsh, S. et al. Forensic Sci. Int. Genet. 7, 98–115 (2011).