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自己集合でナノスケールのポリカテナンを合成
複雑な分子構造は通常、さまざまな構成要素を段階的につなぎ合わせて構築される。しかし時として、単一の構成要素が自己集合した結果、複雑な構造が出現することがある。今回、千葉大学の矢貝史樹ら1は、単純な単一分子を巧妙に自己集合させることで、ナノメートルスケールの環状分子が鎖状に連結した非常に大きな「ポリカテナン」を合成できることを見いだし、その方法をNature 2020年7月16日号400ページで報告した。
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翻訳:藤野正美
Nature ダイジェスト Vol. 17 No. 10
DOI: 10.1038/ndigest.2020.201040
原文
Simple molecules self-assemble into the links of a nanoscale chain- Nature (2020-07-16) | DOI: 10.1038/d41586-020-02007-y
- Guillaume De Bo
- Guillaume De Boは、マンチェスター大学(英国)に所属。
参考文献
- Datta, S. et al. Nature 583, 400–405 (2020).
- Bruns, C. J. & Stoddart, J. F. in The Nature of the Mechanical Bond: From Molecules to Machines Ch. 1, 1–54 (Wiley, 2016).
- Peplow, M. Nature 525, 18–21 (2015).
- Wu, Q. et al. Science 358, 1434–1439 (2017).
- Vantomme, G. & Meijer, E. W. Science 363, 1396–1397 (2019).
- De Greef, T. F. A. & Meijer, E. W. Nature 453, 171–173 (2008).
- Yagai, S., Kitamoto, Y., Datta, S. & Adhikari, B. Acc. Chem. Res. 52, 1325–1335 (2019).