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人体はゲノムがさまざまに異なる細胞のモザイク
約500人から採取した29種類の組織に由来する数千点に及ぶ検体を包括的に解析した結果、人体は、さまざまに異なるゲノムを持つ細胞群からなる複雑なモザイクであり、それらの細胞群の多くは、がん発生につながり得る変異を持っていることが明らかになった。マサチューセッツ総合病院(米国ボストン)の計算生物学者Gad Getzらが2019年6月6日にScience で発表したこの研究成果1は、この種のものとしては過去最大規模であり、がん発生の仕組みのさらなる解明や、がんの早期発見法の探求に役立つことだろう。
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翻訳:船田晶子
Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 8
DOI: 10.1038/ndigest.2019.190803
原文
The human body is a mosaic of different genomes- Nature (2019-06-06) | DOI: 10.1038/d41586-019-01780-9
- Heidi Ledford
参考文献
- Yizhak, K. et al. Science 364, eaaw0726 (2019).
- Martincorena, I. et al. Science 348, 880–886 (2015).
- Martincorena, I. et al. Science 362, 911–917 (2018).
- Genovese, G. et al. N. Engl. J. Med. 371, 2477–2487 (2014).