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植物が塩を感知する仕組み

Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 11 | doi : 10.1038/ndigest.2019.191132

原文:Nature (2019-08-15) | doi: 10.1038/d41586-019-02289-x | How plants perceive salt

Leonie Steinhorst & Jörg Kudla

土壌中の高濃度の塩は、植物の成長に有害であり作物の収量を制限する。塩の感知、および耐塩性を導くカルシウムシグナルの発生に、塩と結合する膜脂質が極めて重要であることが明らかにされた。

シロイヌナズナ。 | 拡大する

dra_schwartz/iStock/Getty

人間にとって栄養素としての塩は諸刃の剣である。少量なら美味だが、濃度が上がると有害な反応を生じるからだ。この相反する反応は、動物では異なるタンパク質の受容体によって仲介されることが明らかになっている。塩の過剰摂取は、人間に不健康であるだけでなく、植物にも害がある。土壌中の高濃度の塩が植物の成長と作物の収量を抑制するためであり、高塩濃度の土壌は世界的に問題になっている。農業に利用される土地をはじめ、世界の陸地の約7%が高塩濃度の状況下にあり、灌漑による作物の約30%が高塩分の影響を受けているという現状がある1。このほど、植物が周囲の塩を認識する仕組みについて、深圳大学(中国広東省)と杭州師範大学(中国浙江省)、およびデューク大学(米国ノースカロライナ州ダーラム)に所属するZhonghao Jiangらが、Nature 2019年8月15日号341ページに発表した2

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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