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超重力理論に特別ブレイクスルー賞

「超重力」理論の提唱によって2020年基礎物理学特別ブレイクスルー賞を受賞した、Peter van Nieuwenhuizen、Sergio Ferrara、Dan Freedman(左から順に、2016年撮影)。 Credit: CERN

自然界の全ての力を統一しようとする超重力理論が提案されて40年以上になるが、この理論が世界の真の記述なのかどうか、いまだに結論は出ていない。それでも今回、理論の生みの親たちに科学界で最も気前の良い賞の1つが贈られた。賞金300万ドル(約3億2400万円)の基礎物理学特別ブレイクスルー賞だ。

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翻訳:三枝小夜子

Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 11

DOI: 10.1038/ndigest.2019.191114

原文

Speculative ‘supergravity’ theory wins US$3-million prize
  • Nature (2019-08-06) | DOI: 10.1038/d41586-019-02397-8
  • Zeeya Merali
  • 編集部註:この他、生命科学、基礎物理学、数学の各部門の2020年ブレイクスルー賞受賞者が決定している。「2020年基礎物理学ブレイクスルー賞」は、ブラックホールの直接撮像の功績で「Event Horizon Telescope Collaboration(イベント・ホライズン・テレスコープの共同プロジェクト)」のメンバー347人に(2019年7月号「ブラックホールを初めて撮影」参照)、「2020年生命科学ブレイクスルー賞」は飽食シグナルを伝達するホルモンであるレプチンを発見したロックフェラー大学(米国ニューヨーク)のJeffrey Friedman、脳の細胞でタンパク質がもつれ合う仕組みを調べたペンシルベニア大学(米国フィラデルフィア)のVirginia Man-Yee Lee、分子シャペロンによるタンパク質折りたたみの原理を解明したマックス・プランク生化学研究所(ドイツ)のFranz-Ulrich Hartlとエール大学(米国)のArthur Horwich、痛覚の分子機構を明らかにしたカリフォルニア大学サンフランシスコ校(米国)のDavid Juliusの5氏に、「2020年数学ブレイクスルー賞」は、「ビリヤードボール問題(billiard ball problem)」に取り組んだ、シカゴ大学のAlex Eskinに贈られる。授賞式は11月3日に行われる予定。