恐竜の集団営巣行動を示す強力な証拠
Credit: Masato Hattori
日本、カナダ、韓国、モンゴルからなる国際研究チームによる調査で、モンゴル・ゴビ砂漠東部の「ジャブラント層(Javkhlant Formation)」と呼ばれる後期白亜紀の地層(約8600万〜7200万年前)から、非鳥類型獣脚類恐竜のものとみられる巣の化石が狭い範囲に多数集中しているのが見つかった。タフォノミー(化石生成学)的および堆積学的な証拠に裏付けられた、獣脚類恐竜の集団営巣行動を示す今回の成果は、2019年7月5日付でGeologyに報告された1。論文著者の1人である王立ティレル古生物学博物館(カナダ・アルバータ州ドラムへラー)の古生物学者François Therrienは、「恐竜はよく、単独で行動し、巣を作って卵を埋めたら後は放っておく、というように描かれますが、今回の研究で、一部の恐竜は群れを成す傾向が強かったことが分かりました。集団で巣を作り、それを守っていたようなのです」と説明する。
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翻訳:小林盛方
Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 10
DOI: 10.1038/ndigest.2019.191011
原文
Ancient Mongolian nests show that dinosaurs protected their eggs- Nature (2019-07-15) | DOI: 10.1038/d41586-019-02174-7
- Jonathan Lambert
参考文献
- K. Tanaka et al. Geology 47, 843–847 (2019).