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熱に耐える複合材料

Nature ダイジェスト Vol. 16 No. 1 | doi : 10.1038/ndigest.2019.190133

原文:Nature (2018-10-18) | doi: 10.1038/d41586-018-07005-9 | Cermet material could aid the development of future power plants

Craig Turchi

高温で動作する高性能な新材料が作製された。セラミックスと金属からなるこの画期的な複合材料は、次世代発電所の開発に有用で、化石燃料への依存を断ち切るための足掛かりとなる可能性がある。

米国ラスベガス郊外のモハーヴェ砂漠にある太陽熱発電所「イヴァンパー・ソーラー・エレクトリック・ジェネレーティング・システム(ISEGS)」
こうした集光型太陽熱発電所では、太陽光を鏡で中央のタワーに集めて熱を発生させ、次にこの熱を用いて動力サイクルを駆動して発電する。Cacciaら1は今回、将来の集光型太陽熱発電所で動力サイクルに必要とされる高温熱交換器向けのセラミックス–金属複合材料を開発した。 | 拡大する

ETHAN MILLER/GETTY

セラミックスと金属を組み合わせた複合材料(コンポジット材料)は、工具やエンジン部品の耐摩耗表面、電気部品から、歯科充填材に至るまで、さまざまな用途に開発されてきた。今回パデュー大学( 米国インディアナ州ウェストラファイエット)のMario Cacciaらは、太陽熱発電所の熱交換器という、全く別の用途に適した高性能のセラミックス–金属複合材料を開発し、Nature 2018年10月18日号406ページで報告した1。この新材料は、発電所での高温環境に耐えられるだけでなく、そうした高温下で従来の熱交換器用材料よりもはるかに優れた熱伝導率と機械的強度を示す。今回の成果は、「次世代発電技術」として注目され開発が進められている、超臨界状態の二酸化炭素(CO2)液相を用いる高効率で環境に優しい発電プロセスを実現に導く可能性がある。

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Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

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