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11 July 2018
抗がん剤の効力を食事で高める
マウスでは、適切な食餌によって特定の抗がん剤の効き目を高めることができる。 Credit: Alfred Schauhuber/ullstein bild via Getty
マウスを使った最近の2件の研究によると、抗がん剤の中には、食餌の中身を少し変えるという簡単な方法で効き目が高まるものがあるらしい。これらは、がんと闘うために体の代謝を利用するという近年盛んになった取り組みから得られた最新の研究成果だ。2件の研究のうち、2018年7月11日にNature オンライン版で発表された研究1では、アミノ酸の一種ヒスチジンをマウスの餌に添加したところ、化学療法薬メトトレキサートの白血病細胞に対する効力が高まることが示された。ヒスチジンは特に肉や豆類などの食品に豊富に含まれており、栄養補給剤として投与される場合もある。
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翻訳:船田晶子
Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 9
DOI: 10.1038/ndigest.2018.180904
原文
The right diet can boost potency of cancer drugs- Nature (2018-07-11) | DOI: 10.1038/d41586-018-05694-w
- Heidi Ledford
参考文献
- Kanarek, N. et al. Nature https://doi.org/10.1038/s41586-018-0316-7 (2018).
- Hopkins, B. D. et al. Nature https://doi.org/10.1038/s41586-018-0343-4 (2018).
- Maddocks, O. D. K. et al. Nature 544, 372–376 (2017).