ピラミッドの巨大新空間を科学的に発見
森島 邦博
Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 3 | doi : 10.1038/ndigest.2018.180320
世界最大であるクフ王のピラミッド。森島邦博 特任助教が率いる名古屋大学の研究チームは、宇宙線のミューオンを利用して、まるでレントゲン写真を撮るように、ピラミッドを傷つけることなく、その内部構造を可視化することに成功した。するとそこには、謎の巨大空間が出現し、考古学者たちを驚かせている。
©ScanPyramids
–– エジプトのクフ王のピラミッドに謎の空間を発見したことが話題になっていますね。
森島: 大回廊の真上に旅客機大の未知の大空間を発見しました。そのことを報告する論文が2017年11月2日にNatureから公開され1、その2日後にはNHKで特集番組が放送されました。その後、いろいろなメディアが取り上げてくれて、大きな反響を呼びました。ピラミッドは人々の関心の高いテーマなのですね。