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高エネルギーニュートリノの発生源を特定

アイスキューブ・ニュートリノ観測所の写真を基にしたイメージ画像。南極大陸の南極点にあり、氷床の中に検出器を埋設している。 Credit: ICECUBE/NSF

宇宙から飛来した高エネルギーのニュートリノが2017年9月、南極大陸の氷床の中に設置された巨大なニュートリノ観測施設で検出され、世界中の望遠鏡と観測衛星による追跡観測で、その発生源とみられる天体が初めて特定された。その天体は、約38億光年離れた、「ブレーザー」と呼ばれる活動銀河核だった。高エネルギーのニュートリノの発生源は、高エネルギーの宇宙線の発生源でもあるとみられ、自然界で最も高エネルギーの粒子である宇宙線がどこでなぜ生まれるのかという、長年の謎の解明に近づいた。これらの研究結果は2018年7月12日、Scienceなどで発表された。

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翻訳:新庄直樹

Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 10

DOI: 10.1038/ndigest.2018.181008

原文

Single subatomic particle illuminates mysterious origins of cosmic rays
  • Nature (2018-07-19) | DOI: 10.1038/d41586-018-05703-y
  • Davide Castelvecchi

参考文献

  1. The IceCube Collaboration. Science 361, 147–151 (2018).
  2. The IceCube Collaboration et al. Science 361, eaat1378 (2018).
  3. Paiano, S. et al. Astrophys. J. Lett. 854, L32 (2018).