News

出芽酵母の16本の染色体をつなげて1本に

Nature ダイジェスト Vol. 15 No. 10 | doi : 10.1038/ndigest.2018.181002

原文:Nature (2018-08-01) | doi: 10.1038/d41586-018-05857-9 | Entire yeast genome squeezed into one lone chromosome

Ewen Callaway

中国と米国の研究チームがそれぞれ、16本ある酵母の染色体を再編成して、1本ないし2本まで融合することに成功した。意外なことに、こうした酵母の見た目や増殖には異常が見られなかった。

Brewer’s yeast is a single-celled organism that usually has 16 chromosomes. | 拡大する

Thomas Deerinck, NCMIR/Getty

ビール酵母やパン酵母など、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)は、数百万年にわたって、DNAを16本の染色体に分けて維持してきた。このほど、ニューヨーク大学(米国)の遺伝学者Jef Boekeらの研究チーム1と中国科学院上海生命科学研究院の分子生物学者Zhongjun Qinらのチーム2がそれぞれ、CRISPRによる遺伝子編集法を用いて、酵母の全遺伝物質を、少数の必須ではないDNA断片を除いて2本あるいは1本の染色体に再編成した酵母を作製し、Nature 2018年8月16日号で報告した。これは、複雑なゲノムをこれまでで最も劇的に再編成した成果であり、生物がDNAを特定の数の染色体に分割して維持している理由を解明するのに役立つかもしれない。研究者らを何より驚かせたのは、染色体数をこのように減らしても、出芽酵母の機能の大部分には影響がほとんど見られなかったことである。

全文を読むには購読する必要があります。既に購読されている方は下記よりログインしてください。

Nature ダイジェスト Online edition: ISSN 2424-0702 Print edition: ISSN 2189-7778

プライバシーマーク制度