コロナウイルスの自然宿主はやっぱりコウモリ!
Nature ダイジェスト Vol. 14 No. 9 | doi : 10.1038/ndigest.2017.170911
原文:Nature (2017-06-15) | doi: 10.1038/nature.2017.22137 | Bats are global reservoir for deadly coronaviruses
ヒトで危険な感染症を引き起こすことで知られるコロナウイルス。このほど、どの動物からヒトに伝播するかが明らかになり、伝播を予測するための研究が一歩進んだ。
Juan Carlos Munoz/The Image Bank/Getty
アフリカ、アジアおよびアメリカ大陸の各地で行われた合計約1万9000もの動物個体の調査から、コロナウイルスの自然宿主として主要な動物種は、世界的にコウモリであることが明らかになった。コウモリはすでに、重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)の集団発生を引き起こした2種のコロナウイルスと関連付けられているが、これが偶然の一致によるものなのか、それとも、もっと広範な傾向を表しているのかはこれまで確定し切れていなかった。